法政大学大学からのお知らせ 入試対策情報
数学III・B
2024年度入試の問題分析
T日程の問題を分析する。出題内容は、数学Iから「数と式(集合)」「三角比(正弦定理・余弦定理)」、数学Aから「確率(サイコロ、球の取り出し)」「整数の性質(素因数分解)」、数学IIから「複素数と方程式(高次方程式)」「図形と方程式(領域と最大・最小)」「微分・積分(極大・極小、接線、面積)」、数学Bから「数列(階差数列、等比数列、漸化式)」「ベクトル(内積、三角形の面積)」、数学IIIから「微分・積分(導関数、凹凸、不定積分、置換積分)」などであった。いずれも入試問題としては標準~やや難レベルの問題である。理系は大問7題の出題で試験時間は90分、文系は大問6題の出題で試験時間60分である。また、その他の日程や学部の出題数は文系が大問3題、理系が7題(うち、5題を解答)であり、試験時間は文系が60分、理系が90分である。なお、解答形式はすべてマークシート方式である。
2025年度入試対策・学習アドバイス
融合問題が多い
工学系統の入試に多い微分・積分重視ということではなく、高校数学全般から偏りなく出題される。また、複数分野の融合問題も出題されることに注意しよう。2024年度の入試で一例を挙げると、「図形と方程式と三角比」などである。融合問題に対応するには、まず、苦手分野をなくし、各分野のつながりをつかむことが第一である。したがって、まず、教科書の理解を徹底して自分の苦手分野克服に努めておこう。なにより基本が大切なのである。また、微分・積分重視ということではないと前述したが軽視してよいということではない。必ず1、2題は出題されるので注意しておこう。難易度は標準レベルの問題が多いが、思考力が要求される問題も出題されるので、ややハイレベルな問題演習もしておくとよいだろう。文系学部も同様に出題範囲全般からまんべんなく出題されるので、前述したのと同様の対策をしておこう。
数学II・B・Cもしっかり
まんべんなく学習しようと前述したが、なかでも数学II分野は高校数学の中核をなす分野が多いのでしっかり学習しておこう。特に、三角関数・指数関数・対数関数、数列、ベクトルは他分野との融合問題の形で出題されることが多いので注意しよう。対策としては、基礎を固めたうえで総合力を養う問題演習をすればよいだろう。その際、例えば図形の問題を考えるときに、座標系を導入して図形と方程式の問題として考えてみたり、三角関数の問題と捉えてみたり、ベクトル的に考えてみたりなどといろいろな角度から問題にアプローチしてみよう。そうすれば、分野間のつながりが分かり、学力アップにつながるだろう。
誘導形式に慣れておこう
全問マークシート方式で、大問は誘導形式となっていることが多い。したがって、この形式に慣れておくことも大切である。そのための対策としては、共通テスト対策用の問題集などで、この形式の問題をしっかりと演習しておくことが挙げられる。また、試験時間に対して、計算量が多いのも特徴である。最後にかなり手間のかかる設問があったりするので、日頃から計算力向上に努めておくことが大切である。さらに、直前期には過去問を数年分こなして、ペース配分の仕方を身につけておくことも必要である。