武蔵大学大学からのお知らせ 入試対策情報
※昨年度(2025年4月入学)情報を掲載中
現代文
2024年度入試の問題分析
個別学部併願型(2月7日実施)の現代文を分析する。「国語」の試験は大問2題。そのうち1題が現代文の必須問題で、もう1題は現代文か古文のどちらかを選択する。試験時間は60分で、こうした出題形式は2023年度と同じである。問題文の分量は、必須問題、選択問題ともに4,000字前後で、例年よりも若干減少した。必須問題では教育史に関する文章が出題され、選択問題では文学批評を通した人間論が出題された。出題される文章のテーマは多様だが、必須問題にはやや硬質の評論文、選択問題には文学作品などに言及する文章が出題される傾向にある。文章の難易度は私立大学の標準~やや難レベルである。設問数は、必須問題が9問で選択問題は11問だった。例年、合計で20問程度となっている。全問マークシート方式で、漢字、語句の意味、空欄補充、脱文挿入、傍線部の内容・理由説明など、一般的な設問が中心となっているが、空欄補充には、設問で追加された文章に問題文を踏まえて解答するというものが出題されている。2023年度には共通テストを意識したような設問も見られたが、全般的な難易度については、私立大学の標準的なレベルである。ただし、問題文・設問ともに分量があるため、テンポよく読んだり解いたりする必要があるだろう。
2025年度入試対策・学習アドバイス
長文読解に慣れよう
例年出題される問題文のテーマは多様で、分量も比較的多い。日頃から様々なテーマの長文に慣れておこう。基本的には評論文の出題が多いのだが、文学者のエッセイが出題されることもあり、文学的な表現も多く用いられる。そこで、入試現代文でよく取り上げられるテーマや、抽象的な概念について、できるだけ深く理解しておきたい。そのためには、大学入試用に編集された現代文の重要語集を利用して、語彙力を充実させておくことが大切だ。また、漢字学習の際にも、熟語などの意味を意識して覚えるようにしていこう。
標準レベルの問題集を利用しよう
特徴的な形式の設問や、エッセイの出題もあるが、本文に書かれていることにしたがい論理を読み取るという基本的な読解力が求められていることに変わりはない。本文を正確に読めるようにしておけば設問形式に惑わされることもないはずだ。市販の基礎~標準レベルの問題集を利用し、基本的な文章読解力と、文脈を踏まえて解答する正攻法の解き方を、しっかり身につけておくことが最も効果的な対策である。問題集を選ぶ際のポイントは、解説がどれくらい丁寧で、わかりやすく書いてあるかだ。全体のページ数の3分の1以上は解説に費やしたものを選ぶようにしよう。そして、問題に取り組む際には、設問数などの割合を考え、本番での時間配分に合わせて制限時間を設定し解くことが有効だ。さらに、時間内に解く練習をした後には、今度は時間を十分に使って同じ問題を解き直し、筆者が何を伝えようとしているのか、各設問で出題者は何を要求しているのかを、改めて検討し、自分の出した解答に間違いがないかどうかを見直そう。その後に答え合わせをし、解説を熟読するとよい。また、長文を読みこなす練習として、実際の設問とは別に、文章の要点を頭のなかで簡潔にまとめてみるのもよいだろう。
