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桜美林大学

桜美林大学大学からのお知らせ 入試対策情報

物理

2024年度入試の問題分析

2024年2月3日の入試は2023年度に引き続き、すべて5択のマークシート方式による出題である。出題範囲は物理・物理基礎である。大問5題で、力学、電磁気、熱力学、波動、原子の全分野から各1題ずつ出題された。第1問が力学で、直方体を縦に置いた場合と横に置いた場合についての静止、転倒の条件について考えるものであった。第2問が熱力学で、上部に水を貯められる構造を持つピストン付きシリンダー容器内部の気体の状態変化を考えるものであった。第3問が波動で、回折格子による光の干渉を考えるものであった。第4問が電磁気で、コイルを貫く磁場が時間変化する場合の電磁誘導を考えるものであった。第5問が原子で、ボーアの水素原子模型と放出される光のスペクトルを考えるものであった。全体として基礎から標準レベルの問題であり計算量は多くない。一方で、様々な状況変化を捉えなければならない公式の暗記だけでは対応が難しい設問がある。試験時間が60分なのに対し、設問数が25問あるため手際よく解答していかないと時間的に厳しいものと考えられる。

2025年度入試対策・学習アドバイス

物理の入試問題を解くとは問題文を正確に読み、問題の設定情報を整理し、解答のために必要な法則・公式を正しく見極め式を立て正確な計算を行うことである。物理の学習で受験生が最も身につけねばならない学力とは設定情報から必要な法則・公式を見極める力である。学習の初めに基本公式を覚えることは必要不可欠であるが式を覚えるだけでなく、その公式がどのような状況で使えるものであるかを理解することが大切である。法則・公式の使える状況を理解するには、その関係式の意味合いや導出過程を理解することが必要である。この学習には教科書を利用するとよい。手始めとして教科書の例題を解くことから始めるとよい。例題を解き、疑問に感じた内容に関して教科書の該当箇所を読みながら復習することが大切である。桜美林大学では現象を問う設問が多いため教科書に記載された図や写真をよく見ることで理解を深めるとよい。また、物理の学習では内容を目で追うだけでは分かったつもりになっても理解が不十分になりやすい。説明に書かれた図や計算を自分で紙に書きながら確認することをおこたらないことが大切である。教科書で一通り基礎事項の確認ができたあとは教科書の傍用問題集で基礎レベルから標準レベルの問題を解き理解を深めるとよい。桜美林大学の入試問題では問題文の細かな条件設定に沿った解答が要求される。このような問題は公式の暗記だけだと歯が立たない。それぞれの物理現象に対する正確な理解が求められる。過去問演習をする際には、それぞれの選択肢文章に関連する教科書の該当箇所で基本事項を一つひとつ確認することが大きな実を結ぶであろう。単元別にみると、力学では力学的エネルギー保存則、摩擦力の仕事や衝突における運動量保存則と反発係数の式の連立、電磁気では回路におけるキルヒホッフの法則、コンデンサー回路における電気量保存則や電磁誘導の法則、波動ではドップラー効果、共鳴と固有振動や干渉、熱力学では熱量の保存や熱力学第1法則、原子では光電効果やX線の発生、放射性崩壊と半減期などをしっかりと学習しておこう。

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