上智大学大学からのお知らせ 入試対策情報
英語
2025年度入試の問題分析
英語の独自試験が課されたのは、学部学科試験・共通テスト併用方式(英文学科、経営学科(英語選択)、外国語学部6学科、総合グローバル学科)のみである。2021年度から入試制度が変わり、試験時間も90分から75分(外国語学部は60分)に変更されたが、時間内に処理するには相当なスピードが要求されることに変わりはない(解答は一部を除き、マーク式)。出題内容は、読解総合を中心に、文法・語法、会話文、中文空所補充とバラエティに富み、ハイレベルな英語力が試されている(文学部英文学科では60語以内のライティング問題も出題される)。長文読解問題は英文量が多く、語彙レベルも高いので、単なる知識のみならず、論理的な思考力と論旨を正確に読み取る力を養う必要がある。空所補充や同意表現選択をはじめ、指示内容選択や内容説明、内容一致なども出題されるので、日頃から文と文のつながりや段落間の論旨展開などを意識して読み進めるように訓練することが大切だ。経済学部経営学科では、与えられた選択肢に不足している単語を1つ補って英文を完成させる整序問題が出題される。不足語が思いつきにくい設問も散見され、難度は高めである。
2026年度入試対策・学習アドバイス
過去問対策は万全に
設問数が多く、出題内容も多岐にわたるので、まずは過去問を通して、時間配分には十分な配慮をしておくとともに、上智大学特有の多様な出題形式にも習熟しておくことが大切である。大問ごとに出題形式が(例えば読解問題であれば、空所補充、意味内容選択、内容一致などに)統一されているので、それぞれの設問形式に合った効率的な解法を身につけておく必要がある。
的確で緻密な読解力を養成する
受験レベルを超えた語彙が半ば意識的に試されており、英文も、日本のみならず、英米や各国の事情や時事問題を扱ったものが多く出題されるので、高度な語彙力に裏づけされた的確で緻密な読解力を養成することが不可欠である。日頃から、インターネットなどで英文の新聞や雑誌などの記事を積極的に数多く読みこなすようにして、大局的に長文を読み通す速読力を身につけておくことが大切である。学部により出題形式に多少の違いはあるものの、文章全体の展開を理解したうえで、設問を解く手がかりとなる箇所を的確に見つけられるかが共通するポイントとなることから、英文を読む際には、ただ漫然と読むのではなく、それぞれの設問の根拠となる箇所を迅速かつ的確に把握することを意識する必要がある。
柔軟な言語運用能力の習得
語彙や文法・語法に関する設問は標準レベルだが、正誤判定問題を通して、文法・語法に関する基本事項の徹底を図ることが必要だ。使用する英文が長く、難解なものが多いのが特徴といえるが、問われている知識は基本的であることが多いので、見た目の難しさに惑わされないように。会話文では、英語の運用能力が多角的に試されるので、過去問を利用した十分な対策が必要。文学部英文学科の大問2のライティング問題は、大問1の文章に関連したテーマ(2025年度は「日本に近代性をもたらした歴史的出来事は何か」)について意見を述べることが求められている。「技能統合」問題の一種で難度は高いといえるので、日頃から様々なトピックについて自分の考えを60語程度の英文で簡潔にまとめる練習を行おう。
