東洋大学大学からのお知らせ 入試対策情報
※昨年度(2025年4月入学)情報を掲載中
数学III・B
2024年度入試の問題分析
試験時間は60分で大問4題(第3問、第4問はどちらか1問を解答)の全問マークシート方式である。2月9日入試の出題内容について、第1問は5問の小問集合で、出題分野は、数学Iから「データの分析(分散)」、数学Aから「整数(剰余についての問題、指数関数との融合問題)」、数学IIから「複素数と方程式(解と係数の関係)」、数学Bから「数列(等差数列)」であった。難易度は基礎~標準で、教科書の例題レベルの解きやすい問題がほとんどであった。第2問は、数学IIから「図形と方程式(軌跡、図計量の最大最小)」であり、前半は軌跡の求め方を理解できていれば容易に正答できる。後半は図形的な考察をできるかが問われているが、設定を正確に読み取れば完答できたであろう。第3問、第4問は、学部によってどちらかが必須になっているか、どちらかを選択するような形式になっている。第3問は数学IIIから「複素数平面(条件を満たす点)」からの出題であった。複素数の演算を正確にできるかが問われた。ある程度の問題演習量を積んでいる生徒にとっては高得点が期待できる。第4問は数学IIから「図形と方程式(平面上の点)」の出題であった。最初の設問は様々な方針で解答できるが、様々な分野の基本事項が定着できているかがポイントであった。(1)が求められなくても(2)は解答できるので、諦めずに最後までチャレンジしたい問題であった。
2025年度入試対策・学習アドバイス
基礎力の徹底
例年、小問集合の難易度は基本~標準の問題がほとんどであり、分野もまんべんなく出題される。まずは教科書をきちんと読んで基本事項の内容をしっかり理解することから始め、基本問題をミスなく解けるようにしておこう。一度解いた問題の解法パターンは必ず記憶しておき、類題に対して柔軟に対応できるようにしておくとよい。第3問の数学IIIからの出題は微積分からの出題がほとんどである。典型的な問題であることが多いため、基礎的な微分計算や積分計算の訓練を徹底し、最大最小問題や面積体積などの問題を確実に得点できるようにしよう。また、全問マークシート方式であるため、計算ミスが致命的になる。途中で検算をしながら素早く正確に計算することを心がけておこう。
応用力の養成
複数の分野の融合問題や、文章題などの出題頻度が高く、応用力が必要となってくる。問題集の基礎問題だけでなく発展問題の演習を積んでおこう。しかし、それらをやみくもに解くだけでは応用力はつかない。問題が解けるプロセスを整理し、ほかの方法で解けないかなど、ひとつの問題に対して深く考えることを普段から心がけておくとよい。そうすることで、難しい問題にも柔軟に対応できるような思考力が養われる。
過去問演習
ある程度問題演習をこなしたら、過去問を解いて分量、出題形式、傾向を把握しよう。実際の入試問題と自分自身の学力の差を認識し、早めに課題を発見することが重要である。問題を解く際には、本番と同じように60分の解答時間で解き切ることを目標にし、見直しの時間を確保できるように時間配分を調節しておこう。解けなかった問題はそのままにせず、どこでつまずいたのか自分なりに分析しておくとよい。正解にたどりつけるまで解き直しをして、疑問点を少しずつなくしていくことが大切である。
