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神奈川大学

神奈川大学大学からのお知らせ 入試対策情報

政治・経済

2024年度入試の問題分析

一般入試前期A方式(2月4日)の大問1では、自衛隊やPKO、安保条約、武器輸出、自衛隊の合憲性についての裁判所の判断に加え、帝国憲法下の政治や米国政治についての出題も加わっている。大問2では、ネットをめぐる個人情報の問題、行政や選挙、地方自治の仕組み、外国の政治制度、さらに人権について出題されている。大問3では、金融・財政を中心に、世界恐慌、1990年代以降の日本経済など経済史に加えて、金融政策、財政、通貨制度、国民所得についての知識が問われている。ケインズの主著の標題名も問われている。大問4では、労働問題が中心の設問で構成され、労働法、労働組合、国際機関、工場法、女性の労働といった労働問題について広範な領域から出題されており、特に、労働組合組織率や労働基準法の改正など時事問題が問われている点に注意が必要である。また、市場メカニズムを問う設問が、労働市場を事例として出題されている。設問数は、大問1~4題でそれぞれ小問数が10問で、実質的には2023年度と大きな変更はない。

2025年度入試対策・学習アドバイス

教科書レベルの基礎知識の徹底習得を

全体を通じて、高校教科書レベルの基礎知識の習得度を問う問題が出題されている点は、2023年度同様である。ただし、大問1の問3の過去の首相答弁・政府見解についての知識を問う問題や、同じく大問1の問5の自衛隊をめぐる裁判所の判断について問う問題は、教科書の範囲内ではあっても、全体の概略・輪郭だけではなく、各事項の詳細な知識の正確さが問われている。それぞれの事項の輪郭やイメージの把握が知識を習得する出発点ではあるが、さらに各事項の内容についての正確な理解が要求されている。そのための最適な学習法こそ、後述する過去問演習にほかならない。また、政治・経済では各分野で用いられる「キーワード」の正確な理解が鍵となってくる。国語辞典・用語集を活用して、キーワードの理解にも努める必要がある。

歴史的・時事的な視点からの理解を

各大問とも、制度の歴史や近年の動向について問う問題が出題されている点も、2023年度と変わらない傾向である。政治・経済の学習は、各分野の制度や仕組みについて正確に理解し、その知識が自分のものとして使えるようになるのが目標であるが、そのためには、制度・仕組みの成立から変遷、そうした経緯を踏まえた政治・仕組みの基本事項の理解、さらには基本事項の理解を踏まえた現状の矛盾点や問題点、といった歴史的・時事的な視点を意識した学習が必要である。

過去問への積極的な挑戦を

上述したように、各事項についての正確な知識を獲得し、それを定着させる最も有効な方法は、入試問題を解き、理解度を試していくことである。神奈川大学だけではなく、共通テスト、他大学の過去問にも積極的に挑戦してほしい。過去問演習では、間違ったら、なぜ間違ったかを点検して、自分の知識を修正する。問題に示されたほかの誤った選択肢についても、どこがどのように間違っているのかなどを点検してほしい。また、たとえ正答できても、自分の知識が正しくて、正答を導き出した思考の過程も妥当であったかまで点検する。一つひとつの小問に丹念に取り組む作業を積み重ねることが、合格への確実な道である。

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