関西医科大学大学からのお知らせ 入試対策情報
生物(医学部)
2024年度入試の問題分析
大問4題から構成されており、試験時間は理科2科目で120分、解答様式は、空欄補充・選択・記述・論述・計算であった。出題分野は生物基礎・生物の全分野であるが、生物からの出題が多く、例年同様、第1問は複数の分野の内容を含む小問集合が出題され、全体的には、恒常性などの人体と関係のある分野が出題されやすい傾向がある。大問1題につき小問は7問程度だが、小問のなかに複数の問題や長い文章、実験、遺伝計算などが含まれる場合がある。実験考察問題など、難度が高い問題も多いので、1科目あたり60分程度かけるとすると、時間はやや厳しい。問題内容については、教科書準拠の問題集で扱われるような知識問題もあるものの、それ以上に詳しい知識が要求されるものも多く、「すべて選びなさい」「出現した年代の古い順~を書きなさい」「該当するものがない場合のみ『該当なし』を選びなさい」といった、正確な知識が要求される問題が多い。初見の実験データに関する考察問題が出題される場合もあり、2024年度はそれに該当した。
2025年度入試対策・学習アドバイス
正確な知識を持とう
教科書に載っている細かい知識をベースにした選択肢の問題が多数出題される。高校で配布された問題集の問題を何度も解くなどして、細かい知識を定着させよう。特に、遺伝子・代謝の分野や人体に関連する分野の知識は、意識して学習を繰り返しておこう。なお、問題集で選択肢を選ぶ問題を解く際には、正誤が判断できた選択肢に〇(正しい場合)・×(誤りの場合)などの記号をつけ、誤りと判断した根拠に線を引きながら解くことで、細かい知識を積極的に拾う努力を行おう。
典型的な問題の解法を身につけよう
関西医科大学の入試問題では、年度によっては受験生が初めて見るような問題も出題されるが、教科書準拠の問題集に載っているような典型的な問題をベースにした問題も、数多く出題される。初見の問題に時間を使うためにも、日常の学習において、典型的な問題を素早く解く練習を積んでおく必要がある。なお、論述問題は、2019年度に一行で答える問題が出題され、2020~2022年度は出題されず、2023年度は40字の字数制限の問題が1問、2024年度は15字、18字の字数制限の問題が計2問のみの出題であった。論述問題の演習には時間をかけなくてもよいだろう。
過去問の演習を行おう
関西医科大学の入試問題はかなり特徴的である。例えば、第1問の小問集合は、様々な分野から知識問題が出題される。苦手な分野の問題や、知識があやふやな問題に時間をかけすぎると時間が足りなくなるので、1問2分以内に解答できなかったら飛ばす、などの対策をとる必要がある。また、第2問以降も、解くのに時間がかかるものが多く見られるので、時間配分の工夫が必要である。通常の、問題集を用いた演習だけでは本番の予行演習を行うことが難しいので、ある程度知識が完成してきたら、過去問を利用し60分の時間制限を設け、どのような解き方をすれば高得点が得られるのか何度も試してみよう。例えば、大問1題に使う時間を決めて解く、わからない問題は思い切って飛ばす、など、様々な戦略を試してみよう。なお、関西医科大学は、ホームページ上で2019~2024年度の過去問(医学部一般選抜試験〈前期〉、大学入学共通テスト・一般選抜試験併用試験、一般選抜試験〈後期〉)を公開している。早めに入手してプリントアウトし、全体像をつかんでおこう。