国士舘大学大学からのお知らせ 入試対策情報
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2024年度入試の問題分析
ここでは2月1日実施の前期選抜試験(政経学部・文学部・理工学部・21世紀アジア学部・法学部・経営学部が対象)の問題を分析する。全問マークシート方式で、読解総合問題2題・対話完成問題1題・文法語法問題1題・正誤問題1題から構成されている。大部分の出題が標準レベルだが、高校で履修する語彙・文法の知識や読解技術を総動員して解く必要があるので、60分の制限時間内に解き切るのは決して簡単ではない。読解総合問題では内容一致問題のような典型的な設問のほかに、空所補充や下線部の語句を言い換えさせる設問も多く、本文全体の論旨展開を正確に捉えておく必要がある。前半の読解総合問題で時間を使い過ぎると後半の問題を解く時間が足りなくなるので、後半の文法語法問題や正誤問題のような知識系の大問から解き始めるとよいだろう。
2025年度入試対策・学習アドバイス
語彙対策は繰り返しが基本
入試における「基礎体力」にあたるのが語彙力である。どんなに読解力があっても、英文中に知らない単語が多いと読解力を存分に発揮できない。したがって、単語集などで対策する必要があるが、一度覚えたからといって放置せず、どのページを開いても意味がスムーズに思い浮かぶようになるまでその単語集を何周も繰り返すこと。また、単語集に載っている訳語を丸暗記するのではなく、「この単語はこういうニュアンスだ」というイメージで捉えておくとよい。さらに、週に1日は「その週に覚えた単語を確認する」という復習専用日を設定すると定着度が格段に増すはずだ。
根拠を重視した文法対策を
英文を正しく構築する「ルール」にあたるのが文法である。どんなに語彙力や読解力があっても、単語を個々に拾って漠然と意味を推測するだけでは文法問題や正誤問題で得点できないばかりか、読解総合問題でも内容が正しく理解できない。したがって、文法問題集で対策を行うことになるが、その際には単に正解を覚えるのではなく、「なぜこの形になるのか」「なぜほかの選択肢は駄目なのか」という根拠を重視しよう。とくに正誤問題では「何となくこの部分が変だな」という曖昧な感覚ではなく、「こういう理由でこの部分が誤っていて、正しい形はこうなるはずだ」という明確な根拠が必要だ。問題集を選ぶ場合は、このような根拠が詳しく解説されているものを選ぶとよいだろう。
「速読」と「精読」を区別せよ
入試で最も大きな要素となる、スポーツでいうと「試合」にあたるのが読解総合問題だが、ここで重要になるのは「速読」と「精読」を区別することだ。内容一致問題は英文の要旨を大まかに把握するという「速読」で十分対応できるので、多少の誤読はあっても論旨展開の概要さえつかめていれば正解に到達できる。また、空所補充問題や下線部の言い換え問題でも「この文脈からすると、こういう内容になるはずだ」といった推測を働かせれば対応できる。ただし、下線部の和訳を選ぶ問題では、英文構造を自分で分析し、その構造に従って訳出されている選択肢を見つけるという「精読」が不可欠だ。知っている単語を拾って適当につなぐといった読み方では正解が選べない。読解問題集で対策する際には、この「速読」と「精読」を明確に区別して、両者を混同しないように留意しておこう。