国士舘大学大学からのお知らせ 入試対策情報
数学I・A
2024年度入試の問題分析
2月1日実施の理工学部の試験問題は大問5題で、それぞれの設問の題材は「無理数」「2次関数」「図形と計量」「反復試行の確率」「整数」であった。試験時間は60分であり、標準的な内容を問う問題から深い考察を要求する問題まで、いろいろな問題が出題されている。特に、図形や整数を題材にした問題のなかには、完答するのが大変なものも見られる。
2025年度入試対策・学習アドバイス
計算練習をおこたらないようにしよう
2024年度の試験の1つ目の大問は「無理数」がテーマであった。(1)が「整数部分と小数部分」、(2)が「有理数a、bに対してa+b√3=0からa=b=0を導く」というテーマであり、いずれも教科書の章末問題で見られるテーマである。このような数の性質や式の計算を題材とした問題への対策には、日頃から取り組むようにしておこう。数の性質については「有理数と無理数が絡む問題」「整数に関する問題」、式の計算については「因数分解」「絶対値」「対称式の計算」などを対策しておくとよい。なお、2024年度の試験の5つ目の大問は「整数」がテーマであり、「余り」「n進法」「最大公約数と最小公倍数」に関する問題が出題された。「整数に関する問題」については、これらのテーマについて確認しておくようにしよう。
2次関数をしっかり学習しておこう
2024年度の試験の2つ目の大問は「2次関数」がテーマであった。頻出テーマである「グラフの移動」「最大・最小」「2次不等式」「解の配置」については、日頃から頻繁に触れておこう。また、平方完成などの式変形もスムーズに行えるようにしておきたい。そして、2次関数を考察するときには、グラフを描くという姿勢を忘れないでおこう。
図形問題に多く触れるようにしよう
2024年度の試験の3つ目の大問は「図形と計量」がテーマであった。図形に関しては、数学Ⅰの「図形と計量」の分野の知識と数学Aの「図形の性質」の分野の知識の両方を確認しておこう。特に、数学Ⅰの「図形と計量」で学習する「sin、cos、tanという三角比が絡む図形に関する公式(余弦定理や正弦定理など)」は適切に活用できるようにしておきたい。また、平面図形においては「円」「三角形の相似」といった知識を、空間図形においては「球」「円錐」「四面体」「円柱」「三角柱」「直方体」といった有名な立体が題材になっている問題の解法を整理しておくようにしよう。もちろん、「メネラウスの定理」「チェバの定理」「方べきの定理」といった数学Aで学ぶ定理や、中学数学の範囲の定理(「中点連結定理」や「円周角の定理」など)も押さえておこう。以上のことを意識して、いろいろな図形問題に粘り強く取り組むという習慣をつけておくことが大切である。
確率の対策をしよう
2024年度の試験の4つ目の大問は「反復試行の確率」がテーマであった。確率の対策としては、「順列」「組合せ」といった場合の数の主要なテーマと「反復試行」「条件付き確率」といった確率の主要なテーマに触れつつ、いろいろなタイプの問題に触れることが大切である。このような学習をしながら、そのテーマで取り上げられた様々な解法を身につけていこう。そして、問題の状況を踏まえたうえで、適切な計算や立式、および、実りのある試行錯誤ができているのかを、取り組んだ問題ごとに確認しておこう。