国士舘大学大学からのお知らせ 入試対策情報
英語
2025年度入試の問題分析
ここでは2月1日実施の前期選抜試験A日程の問題を分析する。全問マークシート方式で、読解総合問題2題・対話完成問題1題・文法語法問題1題・正誤問題1題の大問5題(制限時間60分)から構成されている。様々な難易度の問題が混在しているが、大半の問題は標準レベルといえるだろう。読解総合問題では、内容一致問題/空所補充問題/下線部の言い換え問題のようなオーソドックスな設問だけでなく、下線部の和訳/英訳として適切なものを選んだり、長文中の単語を並べ替えたりする設問も課されている。どの設問を解く際にも、まずは本文全体の論旨展開を正確に捉えておくことが必要になる。前半の読解総合問題で時間を使いすぎて後半の問題を解く時間が不足するということがないように、後半の文法語法問題や正誤問題のような知識系の大問から解き始めるとよい。
2026年度入試対策・学習アドバイス
語彙対策は何度も繰り返せ
入試英語では語彙力がすべての基盤であり、いわゆる「基礎体力」に相当する。優れた応用力を有していても、知らない単語が多いとその応用力が存分に発揮できない。したがって、単語集などで対策することになるが、その際には一度マスターしたからといって安心せず、何度も反復練習することが肝要だ。どのページを開いても、記載されている単語の意味が瞬時に出てくるようになるまで何周も繰り返すこと。また、単語集に載っている訳語を機械的に丸暗記するのではなく、「この単語はこういう意味合いだ」というイメージで捉えておこう。そうすれば、英語での言い換え問題に大いに役立つ。語彙力を劇的に上げるのは難しいので、普段からコツコツ対策しよう。
文法対策は根拠を重視せよ
英文を正しく組み立てる「ルール」に相当するのが文法だ。豊富な語彙力があっても、単語を漫然と日本語に変換して意味を推測するだけでは、文法問題や正誤問題でつまずくばかりか、読解総合問題でも内容が正しく理解できない。問題集で対策する際には、単に正解を覚えるのではなく、「なぜこの形を用いるべきなのか」「なぜほかの選択肢は誤りなのか」という根拠を重視しよう。特に正誤問題では「何となくこの部分が変だな」という曖昧な感覚ではなく、「こういう理由でこの部分が誤っていて、正しい形はこうなるはずだ」という明確な根拠が必要だ。このような根拠が詳しく解説されている文法問題集を選ぶとよいだろう。
「速読」と「精読」を区別せよ
入試で合否を分ける最大のカギ、つまり「試合」に相当するのが読解総合問題だが、ここで注意が必要なのは「速読」と「精読」を区別することだ。内容一致問題は大意を手早く把握するという「速読」で十分対応できるので、多少の誤読はあっても概要さえ理解できていれば正解に到達できる。また、空所補充問題や下線部の言い換え問題でも「この文脈では、こういう内容になるはずだ」といった推測を働かせれば十分対応できる。ただし、下線部の和訳や英訳を選ぶ問題では、知っている単語を拾って何となくつなぐのではなく、文構造を綿密に分析して、その構造および意味に合致する選択肢を見つけるという「精読」が不可欠だ。読解問題集で対策する際には、この「速読」と「精読」を明確に区別して、両者を混同しないように注意しよう。


