<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

せいじょう

成城大学

成城大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

現代文

2023年度入試の問題分析

学部の出題内容と形式

A方式での出題について説明する。計4日間の入試日程のなかで、学部ごとに受験可能な日程が定められている。出題は同一日程であればすべての学部で共通。2月5日のみ古典が出題範囲に含まれる。

学術的な文章、思想的なエッセイ、随筆など、文章のバラエティは多様で、標準的な大学入試に比べると分量は多い。しかしいずれも文章は明晰で、内容も興味深い。設問はいずれもオーソドックス。傍線部説明、空欄補充、同内容表現の抜き出し、漢字の書き取り、語句の意味など。2023年度は2月5日以外の日程で短い論述問題も出題された。得点差をつけるための難問奇問は皆無。文章の内容を正確に理解すれば満点を狙うことができる。とはいえ、いずれの文章も内容の密度が高く、分量も多いので、制限時間内に十分な理解をするためには本格的な読解力養成の訓練が不可欠。小手先の技術は不要で、文章を理解する力と基本的な語彙(ごい)力が求められている。

2024年度入試対策・学習アドバイス

様々な文章に触れる

前記のような傾向の入試問題に対応するには、設問に対応するための技術よりも、読解能力の養成に努める必要がある。設問は、自分が文章の内容を正確に理解できているのかを確かめるためにあると思うべき。場合によっては問題演習だけでなく、『ちくま評論選』(筑摩書房)のようなアンソロジーに目を通しておくとよいだろう。楽しく読むことができれば、合格に近づく。文章を正確に理解するという意識を持ったうえで設問を解くと効果的。

主題への意識

設問を正確に解くためには、論旨を正確に追い、内容を頭に残さなければならない。そのために不可欠なのが、主題に対する意識だ。主題とは、その文章における「説明の対象」であり、読者が理解しなければならないことだ。通常はたったひとつしかない。その主題に対する説明が文章全体を占める。そして、「この部分は何を説明するためのものか」という意識を持つと、各部分の関連が見えやすくなる。そうすれば、理解した内容が頭に残り、理解したことを、実際に設問を解くときに生かせる。例えば抜き出し問題を解く作業が字数を数えながらの単なる宝探しになっているとしたら、主題と説明に対する意識が欠けていることに原因がある。何について説明されていて、それを理解するために不可欠な説明は何か。それを意識すればおのずと速く正確に解けるようになる。大事なのは速読ではなく、正確な理解。

読解の基本を身につける

評論を書くうえで、説明のための手段は限られている。「対比」「具体例」「言い換え」などだ。当然、書き手にとっての説明の手段は、読者にとっては理解の手段だ。難しい文章であっても、これらに注目することが、理解のための第一歩になる。

漢字と語彙(ごい)

漢字の学習は必須。日常ではあまり使用しないが、物事を説明したり理解したりするには必要不可欠な、多くの抽象的な言葉もその過程で覚えられる。言葉を覚えるときには、きちんと意味や用法を理解し、解くときには文脈を考えよう。余裕があれば現代文重要語を集めた参考書も利用して多くの言葉に触れるとよい。

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