東京都市大学大学からのお知らせ 入試対策情報
英語
2024年度入試の問題分析
前期日程3日間のいずれも形式・難易度はほぼ同じで、PartI~Vの大問5題構成(マーク式と記述式の併用)。そのうち読解系の大問はPartI・II・IIIで、PartIVは短い対話文問題、PartⅤは整序英作文問題。PartIの長文問題は、本文の内容と一致する英文や語句を選択する問題7問、本文の内容に関する英文の質問に日本語で解答する問題2問、各段落のメインポイントを選択する問題という構成。英文の主旨と流れを正確につかむ実践的な読解力を求める問題構成と言えるだろう。PartIIの語句補充問題では、異なる品詞や語形の9語の語群から選択することが求められているため、文構造と空所前後のつながりから品詞、語法、語形を特定することが先決となる。一般的な文法問題の大問はないが、PartIIで文法・語法の知識が必要になるため、文法・語法の学習がおろそかにならないようにしてほしい。2021年度からPartIIIは図表・グラフつきの読解問題になったが、これはより実践的な英語力を問う構成への変化と言えそうだ。ここでは、素早く図表の情報の意味を把握し、設問に答えることが求められている。図表グラフつき読解問題はある程度慣れておく必要があるが、共通テストの対策教材で図表・グラフの読解問題は多く出題されているので、それを活用するとよいだろう。
2025年度入試対策・学習アドバイス
長文読解対策
試験時間に対して問題量も難易度も標準的で慌てて読む必要はないが、一語ずつ日本語に置き換える逐語訳では間に合わないだけでなく、全体の流れを取り損なってしまう。そのため精読と速読の両方の訓練が必要だ。本文の内容に一致する選択肢を問う設問では、長文の主題と各パラグラフの要点が問われているので細部の訳にこだわり過ぎず、素早く全体の流れと主旨をつかむ読み方が適している。普段から、論旨の把握を意識するために各パラグラフのキーワードをチェックし、読後に簡潔なタイトルをつけてみるようにするとよいだろう。長文のテーマは文化、環境、言語、健康、医療、テクノロジーなど多岐にわたるが、比較的新しい話題が多いのが特徴。2024年度の読解問題の長文テーマは「笑いの健康効果」「アメリカの人種差別とバスの座席」「野生動物による人的被害の増加」「キャッシュレス取引の問題点」「UFOに関する意識調査」などとバラエティに富んでいた。過去問の長文を数年分読むことで知識の幅も広がるだろう。語彙に関しては、難解な単語を覚えるより基本単語の深い理解を優先すること。
会話文問題対策
基本レベルの会話教材を1冊仕上げた後は、過去問で素早く解く訓練を重ねてもらいたい。会話問題の解答時間を圧縮することで、長文読解問題に落ち着いて取り組むことができるだろう。
整序英作文対策
日本語の会話文を読んで、それをもとにした質問に整序英作文で答えるという形式。決して難問ではないが、他ではまず見ない形式なので数年分の過去問は必ず解いて要領をつかんでおこう。
過去問研究
過去問で定期的に力試しをしてほしい。制限時間は5分ほど短くして慣れておくと本番では余裕を持って解けるようになる。終わったら結果を分析して、単語学習、速読の練習、文法・語法の習得など自分に足りないものを確認し、学習計画をこまめに修正すること。