<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

かながわ

神奈川大学

神奈川大学大学からのお知らせ 入試対策情報

※昨年度(2024年4月入学)情報を掲載中

政治・経済

2023年度入試の問題分析

大問1は、憲法の理解を踏まえた政治全般についての理解を問う出題となっている。日本国憲法の基盤となっている信託の考えをはじめ、憲法でうたわれた人権と統治機構について、日本国憲法の前身である大日本帝国憲法の下での政治の在り方、民主政治と立憲主義の基礎となった社会契約説や米国独立宣言の内容が出題され、特に、日本の行政について問う4問のうち、地方自治について問う問題が3問も出題されており、地方自治についての理解が重要視されている点が、2023年度の特徴と言えよう。大問2は、日本の安全保障に関する理解が問われ、合わせて主権国家や集団的自衛権、冷戦後の国際情勢、国連PKOについても出題されている。近年の安保法制整備や安保協力についても問われている。大問3は、経済について広範な問題が問われている。企業の社会的責任や株式会社制度、米国のニューディール政策や日本の高度経済成長、世界金融危機、経済学説と経済理論、地球環境問題、労働問題が問われている。大問4も経済分野の出題で、財政と税制、社会保障を中心に、さらには、アジア通貨危機、スウェーデンの人口動態・政策が問われている。設問数は、大問1~3で小問数が10問で大問4が8問となっているが、実質的には10問で、2022年度と大きな変更はない。

2024年度入試対策・学習アドバイス

教科書レベルの基礎知識の徹底習得を

2022年度同様、全体を通じて教科書レベルの基礎的な知識の理解を試す問題が出題されている。まずは、教科書の内容の正確な理解が目標となる。ただし、漫然と教科書に目を通すのではなく、知識を定着させるために、常に問題集を利用した演習との組み合わせで教科書の学習を進めるべきであり、教科書の内容がどれだけ身についたのかを常に確認しながら、確実な知識の獲得に努めたい。

歴史的・時事的な視点からの理解も

2022年度と同様に、政治と経済の両分野とも、基礎的な制度・仕組みの理解を問う設問に加えて、歴史的な理解や近年の動向について問う時事問題が出題されている。歴史的な理解は、政治や経済への体系的な理解には欠かせないものであり、時事問題は基礎的な制度の理解が前提となる。そうした理解をも出題者は受験者に期待していると言えよう。現行の制度や仕組みの歴史的背景への目配りに注意して学習を進めてほしい。《歴史的背景―現状の制度や仕組み―現状の問題点としての時事問題》といった枠組みを設定して、学習に取り組みたい。

過去問への積極的な挑戦を

得点力を高める最も有効な方法は、入試問題を解き、理解度を試していくことである。先に述べたように、教科書の理解を問題演習によって確実にしていく方法で勉強を進めるのが有効である。神奈川大学だけではなく、共通テストを含め、他大学の2022年度の過去問にも積極的に挑戦してほしい。過去問演習では、間違ったら、なぜ間違ったかを点検して、自分の知識を修正する。問題に示されたほかの誤った選択肢についても、どこがどのように間違っているのかをも点検してほしい。また、たとえ正答できても、自分の知識が正しくて、正答を導き出した思考の過程も妥当であったかまで点検する。一つひとつの小問に丹念に取り組む作業を積み重ねることが、合格への確実な道である。

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