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とうきょうとし

東京都市大学

東京都市大学大学からのお知らせ 入試対策情報

物理

2025年度入試の問題分析

一般選抜前期(2月1、2、3日実施)を分析する。第1、2問は小問集合で、12個の空欄に、6個の解答群から記号を選択する。原子分野以外の各分野から偏りなく出題されている。力学は、速度の時間変化のグラフ、斜面上のばね振り子、水圧・浮力、壁に立てかけた板のつり合い、力の時間変化のグラフ、加速する台車上のつり合いをテーマとした出題であった。電磁気からは、コンデンサー回路、分流・倍率器、抵抗の接続、磁場中のイオンの円運動、導体棒の電磁誘導、ダイオード回路が出題された。波動分野は、正弦波の式、薄膜による光の干渉、光の全反射が出題され、熱分野は比熱・融解熱、熱サイクル、ボイルの法則などの問題であった。数値を解答群から選ぶ設問も多い。難易度は易〜標準で基本問題が多い。問題文はシンプルで読みやすい。それだけに自力で式を組み立てる必要があるため、曖昧な知識では解けない。図が与えられない設問もあるので、わかりやすく描く練習をしたい。第7問は力学の本格的総合問題で、剛体のつり合い、小球の斜面への衝突、地球・月と万有引力を扱っている。答えを解答欄に記入する。難易度は標準。後半ほど難度が上がるように工夫された良問が揃っている。

2026年度入試対策・学習アドバイス

精読と作図に励もう

図が与えられない問題も少なくない。よって、問題文を丁寧に読み、正確に状況を把握しなければならない。さらに、自力で図を描いていくことも必須である。この練習は非常に大きな学習効果があるので、積極的に取り組もう。物理だけでなく、学習全般の役に立つ。

力学の攻略法

比重の大きい力学は高得点がほしい。三本柱といえる運動方程式、力学的エネルギー保存の法則、運動量保存の法則をマスターしよう。運動方程式を立てるときは、着目物体に働く重力と、直接触れて働く力(抗力など)を過不足なく描くこと。力学的エネルギーについては保存しない典型例を知っておけばよい。摩擦力の仕事や非弾性衝突がある場合は、熱の発生により力学的エネルギーが減少する。また、運動量保存則を使う典型例は、衝突・分裂であるが、これに加えて相互運動にも慣れておきたい。摩擦のない床上を動く台車上の小物体の相互運動などがある。物体系に外部から力が働かなければ全運動量が一定になることを押さえよう。

電磁気を乗り越える

力学に次いで重要度の高い電磁気も得意分野としたい。コンデンサーの例では、電荷、極板間の電場・電位、静電エネルギー、電流、消費電力等、様々な物理量が登場する。用語の定義を教科書等でしっかり理解しよう。力学に比べてイメージしにくいので、図と数式をカードに書いて整理しておくのもよい。次は、物理量の間の関係を理解しよう。例えば、コンデンサーの電流がコンデンサーの電荷の変化率に等しくなることは、電流の定義がわかっていれば難しくない。コンデンサーの学習を通じて、抽象的な物理量のイメージをつかむことができる。比較的なじみやすい抵抗を勉強してからコンデンサーに取り組んでもよい。磁場と関係する回路素子はコイルである。電磁誘導の法則を学んだうえで、コイルの働きを理解したい。積み上げの科目なので、わからないところがあると先に進みにくい。疑問点は早めに指導者に質問して解決しておこう。

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