立正大学大学からのお知らせ 入試対策情報
※昨年度(2025年4月入学)情報を掲載中
現代文
2024年度入試の問題分析
2024年度も「国語」の試験は大問3題(現代文の共通問題2題と、現・古・漢から選択問題1題)を60分で解くという形式だった。問題文の分量は共通問題・選択問題ともに3,000字程度で、2023年度とほぼ同様である。共通問題には、自己認識の基礎には他者の視線への意識があることを論じた文章と、人間の言葉による分節化では自然の緻密さを捉えきれないことを論じた文章が出題された。また、選択問題には、科学を文化として扱い一般の人に表現として伝えることの重要性を指摘した文章が出題された。問題文の難易度は私立大学入試の標準的なレベルである。
各設問数は9問か10問で、ほぼ例年どおりであった。解答方式はすべてマーク式で、漢字や語句の意味などの基礎知識を問う設問のほか、空欄補充問題・脱文挿入問題・傍線部の内容や理由を問う問題・本文全体の内容を問う問題など、私立大学の入試問題として標準的な設問構成となっている。設問の難易度は標準的だが、設問数がやや多いため、要領よく問題文のポイントをつかみ、テンポよく設問を解く必要がある。
2025年度入試対策・学習アドバイス
多様な評論文に慣れよう
出題される文章は難解ではないものの、論じられるテーマは多様だ。そのため、専門的なテーマについて書かれた様々な文章に数多く触れておくことが大切だ。高校の教科書や標準的な難易度の私立大学向け問題集の問題文を、時間を決めて(3,000字前後の文章を10分以内で)正確に読む練習が有効である。その際、各段落ごとの重要ポイントを意識的に絞り込み、「対比」や「因果」「具体とまとめ」の関係などを意識し、本文全体の重要な話題の流れをつかむようにしよう。重要箇所に傍線を引いたり印をつけたりしながら読むことも有効だ。高校や塾の普段の授業でも、しっかりと予習をして臨むことが大切である。また、評論文を効率よく読むためにも、評論用語の基礎的な知識をしっかり身につけておくことが不可欠である。現代文用の市販の重要語集などを利用し、語句の正しい意味を確認しながら覚えるようにしたい。繰り返して定着させることで、文脈を捉えやすくなり、文章を読む速度の向上も期待できる。
標準レベルの問題集を使おう
立正大学では、私立大学入試の標準的な難易度の問題が出題されているので、私立大学向けの標準レベルの問題集を利用すればよいだろう。そして、1題を20分以内に解答できるように練習を積んでおきたい。ただし、ただ闇雲に速く読んで解けばいい、というわけではない。時間内に解く練習の後には、必ず十分な時間をかけ、じっくり正確に読み直し、解き直すという作業も不可欠だ。なぜなら、こうした取り組み(じっくりと考えるという作業)によって、初めて読解力や論理的解答力が養われるからである。基礎的な読解力や解答力を伸ばす作業と、短時間でそれを行う練習を両方行うことが効果的だ。
文学的な文章にも慣れておこう
近年は比較的硬質な評論文の出題が多いのだが、過去には文学論や文学的エッセイが出題された年度もある。したがって、語り手に寄り添いつつその心情や経験を読み取る練習もしておきたい。問題集の該当部分や過去問を積極的に利用しよう。
