同志社大学大学からのお知らせ ゼミ研究室紹介
掲載している内容は、2024年5月時点のものです
経済学部 経済学科
奥田ゼミ(京都の老舗・職人)
京都の老舗や職人の世界を深く知ることで
ものづくりの仕組み、社会の仕組みを学ぶ
ゼミのテーマ
職人への聞き取りによって経済メカニズムの全容が見える
同志社大学がある京都は、先端技術と日本文化の集結する都市。奥田以在先生のゼミも、老舗や職人という京都ならではのテーマを扱う。「京都の文化性の高いものづくりを下支えしているのが老舗や職人。彼らが社会の変化にどう対応し、どう時代を切り拓いているのかを、現場での聞き取りなどのフィールドワークを通して研究しています」
テーマ設定もフィールドワーク先も学生の自由。4、5人のグループごとに、自らアポイントをとり、工房などに行って直接お話を聞く。それは想像よりもずっと広く、深い世界だ。「京友禅をテーマに選んだグループは、職人さんの工房などへ何度も足を運びました。話を聞くうちに、京友禅は、原材料、道具、細分化された各工程を担う職人の技術、販売ルート、それらすべてがそろって初めて成り立つことがわかります。柄が決まるまでのやりとり、技術に関するこだわりなど、様々な面から京友禅の全体構造が理解できます」
紹介され、染の生地であるちりめんの業者を訪ねたこともあるという。「京都だけでものづくりはできません。日本全国、世界各国の材料や技術があってこそ、ひとつのものに集約させることができるのです。フィールドワークを通して、そんなグローバルなものづくりのネットワークを肌で理解し、そして「生産」「分配」「消費」の経済メカニズムを、大きな視点で、実感を伴って見ることのできる人になってほしいのです」
研究外活動
机上の理論からではなく実体から社会の構造に迫る

奥田ゼミでは研究以外のプロジェクト活動も盛んだ。なかでも学園祭(同志社EVE)での模擬店には1年かけて取り組む。「徹底的にこだわる」「黒字にする」が奥田先生からのミッションだ。2024年のメニュー「韓国おでんとトッポギ」は、ゼミの留学生の「本当の現地の味を届けたい」という想いから選ばれた。唐辛子から厳選し、調味料を微調整しながらレシピを決める。経済学部らしく、原価計算、販売数量を予測し、販売価格・数量を決め、黒字をめざす。
様々な人に会い、様々な経験をする2年半。ある卒業生は「いつの間にかいろいろなことが身についていた」と回想する。奥田先生は言う。「五感をすべて開いて学んでほしい。小さいことから世界を見通すことができるゼミ。机上の理論ではなく、目の前のものから、経済の構造、社会や世界の構造に迫りたい人にはぴったりだと思います」
学生の声
多様なフィールドワークとグループワークを通じて
現場を知り、主体性と協調性が身につきました
経済学部 経済学科
4年 T.S.さん
*学年・インタビュー内容は取材時のもの
「京都で100年続く老舗ベーカリーの共通項」を研究テーマに、京都のパン職人と老舗ベーカリーについて研究しています。職人さんへの取材に加え、文献資料やデータの分析など、卒業論文作成に向けて4人グループで日々活動を続けています。
奥田ゼミで特徴的なのは、フィールドワークの多さです。座学やオンライン授業では学ぶことができない、職人ならではの言葉遣いや目線、老舗ならではの雰囲気を味わえます。また、職人の方々の熱い想いや優しさにも感銘を受けています。頭で考えるだけではなく、実際に足を動かして学びを深められるのが、奥田ゼミの魅力だと思います。
学生主体のグループワークが多いのも特徴です。お店や職人さんへの取材の申し込みから、取材後の報告まで、すべて学生が行います。ゼミ発表の準備では、意見の対立やぶつかり合いが生じます。しかし、これらを乗り越えることで主体性と協調性のバランスが身につき、他のゼミ生との絆も育まれました。
フィールドワークの様子

写真は創業100年を超えるベーカリー大正製パン所に完成した卒業論文をお渡ししたときのもの。

同志社大学経済学研究科修了。同志社大学経済学部助教、同志社大学経済学部准教授を経て、2024年より現職。研究テーマは近代日本都市史。趣味はスポーツ観戦。広沢、池山のブンブン丸打線にひかれて以来ヤクルトファン。
その他のゼミ研究室紹介
- 神学部 三宅ゼミ(近現代思想家の宗教観演習)
- 神学部 村上ゼミ(人文学系)
- 文化情報学部 身体メディア研究室
- 文化情報学部 日本文学研究室
- 文学部 越前ゼミ(20世紀美術史)
- 文学部 中村ゼミ(現象学)
- 文学部 赤松ゼミ(英語教育学・応用言語学)
- 文学部 瀬崎ゼミ(人文学系)
- グローバル・コミュニケーション学部 長谷部ゼミ(認知言語学)
- グローバル・コミュニケーション学部 内田ゼミ(中国近現代史、近現代日中関係史、中国外交)
- グローバル・コミュニケーション学部 中田ゼミ(動機づけ・教育)
- グローバル・コミュニケーション学部 唐ゼミ(台湾・中国現代文学)
- グローバル地域文化学部 中嶋ゼミ(政治学・政治思想)
- 社会学部 鵜飼ゼミ(社会デザインと社会ネットワーク)
- 法学部 村田ゼミ(アメリカ外交)
- 経済学部 新関ゼミ(企業分析とファイナンス)
- 商学部 内藤ゼミ(経済・経営・商学系)
- 政策学部 大島ゼミ(日本国憲法)
- 政策学部 月村ゼミ(バルカン地域研究・民族紛争論)
- 政策学部 新見ゼミ(開発途上国の貧困・格差問題)
- 理工学部 インテリジェント情報工学科 知的システムデザイン研究室
- 理工学部 知識情報処理研究室
- 理工学部 ネットワーク情報システム研究室
- 生命医科学部 生命医科学科 システム生命科学研究室
- 生命医科学部 医情報学科 脳神経行動工学研究室
- 生命医科学部 医工学科 山本ゼミ(バイオマテリアル研究室)
- スポーツ健康科学部 河西ゼミ(障がい者スポーツ)
このページに関するお問い合わせ
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Tel | 075-251-3210 |
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