<入試科目の掲載について>
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同志社大学

同志社大学大学からのお知らせ ゼミ研究室紹介

掲載している内容は、2023年5月時点のものです

生命医科学部 医工学科
バイオマテリアル研究室

バイオマテリアル研究室の1枚!

「メカノバイオロジー」に基づく生物機能の研究に取り組まれているそうですが、具体的にはどういった内容でしょうか。

機械工学や分子生物学、発生学など、学際的な視点から生体機能について調べ、再生医療に生かす研究に取り組んでいます。そのなかでも軟骨や骨、心筋や骨格筋などの組織機能と遺伝子やタンパク質の発現などについて研究しています。

異なる専門分野、特に医工の融合は、双方に知識・知見の隔たりがあって難しいのではないでしょうか。

バイオマテリアル研究室では入り口となる基礎研究と出口となる臨床・開発研究を双方向から取り組むことで工から医、医から工の隔たりをなくし、医学部や企業との共同研究を通して、実際に社会が直面している課題の解決に挑んでいます。

再生医療をめざす装置の開発など、
未来を明るく照らす研究に挑戦!

学部紹介

医療とヒトに貢献する
プロフェッショナルを育成

医療や福祉、健康など「生命」に対する関心が高まる一方、その実現に対する社会的負担の軽減など多様な課題の解決が求められている。こうしたなか、これまで同志社大学が培ってきた工学研究の知識とノウハウに、医学や基礎生物学を融合することで、医療とヒトに貢献するプロフェッショナルを育成するべく設置されたのが生命医科学部だ。

機械工学と医学の融合分野で、先端医工学技術を学ぶ「医工学科」、情報・電子工学と医学が融合した分野を学ぶ「医情報学科」、分子生物学や細胞生物学など幅広い医学領域を探る「医生命システム学科」の3学科を設置。工学と医学を軸に広がる多彩な研究室のなかから、ここではバイオマテリアル研究室を紹介する。

研究テーマ

関節軟骨の潤滑に関する
メカニズムの謎に挑戦

細胞に力学的な刺激を与え、蛍光顕微鏡で細胞の分子応答を観察していく

「バイオマテリアル研究室では、物理・生物・化学などを駆使した融合領域に挑んでいます」と話すのは、同研究室を担当する先生の一人、山本浩司教授だ。山本先生は、バイオメカニクスや材料力学などを担当教科としている。

先生自身の研究テーマは、メカノバイオロジーに基づく生体機能の発現解析。機械工学の専門知識に加え、分子生物学や発生学など複合的な知見・知識を融合させて、関節軟骨の潤滑に関するメカニズムの謎に挑む。「例えばただ単に、軟骨組織から軟骨細胞だけを取り出し、シャーレの上で培養しただけでは軟骨組織が持つような潤滑機能は発現しません。軟骨細胞を生体材料(バイオマテリアル)を使って立体的に組織化し、体内を模倣したような力学環境を整えるなど、医学的なことだけではなく、工学的な視点も必要。またそこから広がる物理的、生理的な現象も念頭に置き、大局的な視点を持って機能を捉える必要があります」と先生はいう。潤滑に関わる遺伝子発現のメカニズム、分子の相互作用、関節軟骨の力学的構造など、これらを一つに結び付ける三位一体型の研究は、山本先生ならではの研究だ。こうした先生自身の研究とバイオマテリアル研究室での活動は密接に関係しており、共にトライ&エラーを重ねながら着実に発展している。その発現を促す薬が開発できれば、多くの人々にとって朗報となるのは間違いないだろう。

ゼミの特徴

研究の対象分野が幅広く
多様な知見や発想が養える

バイオマテリアル研究室の活動内容は、生体材料の開発や再生医療をめざした培養装置の開発に加え、研究室で細胞培養や生化学評価を行うことで、材料・機械の開発から細胞・生体組織の分子発現の解析まで、まさに“医工学”研究を体現している。これにより同研究室の学生は、特定の学問領域にとらわれない多様かつ実践的な知識を体験的に身につけることが可能だ。

山本先生いわく、同研究室での研究スタイルに関しては、学部の卒業研究から“一人一テーマ”で行うことをめざしているとのこと。とはいえ、一人きりでの研究は難しく、修士の学生がメンターとして学部生をサポートする体制を取っていると話す。

「テーマ内容の近いグループ同士で週に一度、教員を交えたディスカッションを実施。また約2ヵ月に一度、研究室全体で学年ごとの発表があります。個別のディスカッションも時間の許す限り行っています」

研究の対象分野が幅広い分、他のテーマを探求する者と知識を共有したり、自分とは違う考え方、新しい意見に刺激を受ける機会も多い。同研究室から生まれる知のダイナミズムに注目したい。

研究室紹介

ティッシュエンジニアリング研究室
組織工学研究や創薬研究に重点をおき、高齢化社会における人間のQOL(quality of life)と深く関わる視覚の再生医療・治療薬の開発に関する研究を行っている。開発した新しい角膜再生医療および治療薬を患者さんに届けることをめざしている。
バイオメカニクス研究室
ヒトのため、安心・安全な社会を築くことを目的に、生体・医療材料だけでなく、機械・構造物に用いられる各種材料を対象として、創製・成形方法の開発と信頼性評価に関する研究を実施している。 また、生物模倣を利用した月・惑星探査小型ローバーの研究開発、機械の一層の低振動化のために必要な先進的な振動解析などに関する研究にも取り組んでいる。
メディカルロボティクス研究室
生体の運動機能・機構とその力学特性の解析から、生体親和性に優れた制御技術の研究を行い、ヒトの動作や運動補助を行うロボットシステムなどを開発。ヒトの機能に基づき、ヒトが主体となる Human-Centered Robot Systems をベースとして、 1.医用ロボットシステム、2.人間協調動作型パワーアシストロボット、3.ネットワーク型運動支援ロボット、4.食事補助ロボットなどの研究開発を進める。
生命物理科学研究室
非平衡開放系を対象とする学問を研究。“生命とは何か?”といった本源的な問題に迫るなかで、医科学・生命科学の基本的課題に取り組んでいる。国内だけでなく、海外の医学・生命科学関係の機関とも活発な共同研究を進めている。
非線形応用数理研究室
自然界における色々な複雑な問題・現象に対し、その数理モデル(特に離散モデル)の考案・解析・応用を研究。特に連続モデルと異なる離散モデルによる非線形現象の特徴や現象の厳密な再現可能性を追求している。数理科学を土台とし、研究では計算機処理に便利な独自の数値解析・数式処理的手法を多用する。
指導教員 山本 浩司 教授

東京大学工学部産業機械工学科卒業。京都大学医学部附属病院整形外科において特定助教、講師を務め、2013年より京都大学学際融合教育研究推進センター・健康長寿社会の総合医療開発ユニット特定准教授。2016年より同志社大学生命医科学部准教授、2020年より同志社大学生命医科学部教授に着任。

このページに関するお問い合わせ

大学・部署名 同志社大学 入学センター入学課
Tel 075-251-3210
E-mail ji-nyugk@mail.doshisha.ac.jp

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