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同志社大学大学からのお知らせ ゼミ研究室紹介

掲載している内容は、2024年10月時点のものです

理工学部 インテリジェント情報工学科
知的システムデザイン研究室

知的システムデザイン研究室の1枚!

この図は何ですか?

生体情報、感性、ネットワーク構造の最適化という、研究室で取り組む主なテーマを示したものです。

具体的にはどのような研究を行っているのでしょうか?

人工知能が個人の好みを学習し、その人の趣向に沿った家具や洋服のコーディネートを提案する機能などを開発しています。

人の感性を理解し、ユーザーに寄り添った提案ができる人工知能を開発する

研究テーマ

20年後には「メガネ型コンシェルジュ」が登場!?

生成AIに代表されるように、人工知能(AI)の進化と暮らしへの普及が加速を続けている。AIは言うまでもなく、コンピューターや情報といった領域の技術だ。しかし、「より人間のように考え、行動するAI」をめざすうえでは、人間そのものへの理解も不可欠になる。人間に特有なうれしい、悲しい、怒り、快適といった感情や、かわいい、かっこいい、好きといった感性をAIが理解し、情報として活用できるようになればAIとそれを用いた私たちの暮らしは次のステージへと進むことができるはずだ。ここに、小野景子先生の研究テーマがある。

「感情が動いたときに発する生体情報、そして感性、さらに機械学習を行うための最適なネットワーク構造という3者を融合させることで、従来以上に人の気持ちや好みに寄り添った提案ができるAIの開発をめざしています」

例えば現在のネットショッピングなどで用いられている「おすすめ」機能は、ユーザーの購入履歴などの“事実”から最適な提案を計算している。しかしそこには、「好き」などの感性に関係する情報は含まれていない。

「めざしているのは、自分の好みなどを完璧に把握したコンシェルジュのような存在になるAIです。メガネ型端末に搭載して、常にコンシェルジュを伴って買い物に出かけるという世の中が、20年後には実現するかもしれません」

研究室での学び

ハッカソンに挑戦。国際会議で発表する学生も

大学院生を含め、研究室には約40人の学生が在籍。研究についてだけでなく、進路などについても気軽に相談できる

研究室における学びの第一歩は、毎年6月に4年生が挑戦するハッカソンだ。大学院生がテーマを設定し、4年生がチームを組んでアイデア出しや企画の立案、プログラミングなどアプリ開発にチャレンジする。このプロセスを経験することで4年生は、研究室で学んでいくための基礎的なスキルや知識を身につける。テーマはユニークかつ身近なもので、2024年度の場合は「小野先生の仕事を効率化できるアプリを開発しよう」だった。

学生は一人ひとりが個別の研究テーマに挑む。テーマ選定にあたってあらかじめ小野先生が候補としてピックアップするのは、「国際会議での発表や論文掲載がめざせる」という条件をクリアしたもの。そのうえで学生の興味や目標を踏まえたうえで選定を行い、研究に取り組んでいる。

研究以外での活動が活発なことも特徴だ。ボウリングやバーベキューなど季節ごとにイベントが開催されているほか、年に一度行われるOB会は研究室にとって最大のイベント。それらの企画や運営を行う「イベント担当」「OB会担当」のほか、研究室のパソコン環境などの整備を受け持つ「インフラ担当」、学年ごとのリーダーであるチーフのまとめ役である「チーフ担当」など、まるで会社で経験するような役割分担を経験できる。

「私自身がこの研究室の卒業生です。研究室の伝統を守り、受け継ぎたいという思いで日々の活動を行っています」

身につく力

問題解決能力を身につけ、早期から社会で活躍

全体ミーティングで司会を担当するのも学生の役割。話資料を用意するなど、事前の準備も行っている

プログラミングは何か不具合があると、「エラーコード」が表示される。それを読み取れば不具合の原因がわかり、改善策を考えることもできる。論理的に物事を考え解決作を導き出す「問題解決能力」こそ、研究室での経験を通じて身につけてほしい力だと小野先生は言う。

研究室内での各種の「担当」は、仕事に通じるものもある。「ミーティングでは議事録も作成します。卒業生が社会人になって間もない頃、『そんなことまでできるなんて、新人なのにすごいね』と言われることがよくあります」と小野先生が言うように、社会人として必要な力を在学中から身につけることができる。そのため、いち早く企業で活用することも可能だ。国内外の大手IT企業に在籍する卒業生も多く、在学中からそれらの人と接して学ぶこともできる。情報に関する知識や技術を得ることに加えて、研究室が培ってきた無形の財産に触れられることも、本研究室の大きな特色といえるだろう。

学生の声


充実したサポートのおかげで、学会発表ができるまでに成長

大学院 理工学研究科
修士2年 S.M.さん

*学年・インタビュー内容は取材時のもの

研究室で私が力を入れて取り組んでいるのは、アプリの開発です。4年生のときには、研究室内のハッカソンに挑戦。ネット上のカレンダーに書き込んだ情報を自動的に研究室のホワイトボードに表示するアプリを開発し、研究室のメンバーの予定がひと目でわかるようにしました。

実は私は、本格的にプログラミングを学んだのは研究室に入ってからです。1年生のときに履修したプログラミングの基礎の授業がとてもおもしろくて、興味を追求しているうちにアプリを開発できるまでになりました。今年の秋には、目標としていた国内学会での発表も行います。それぐらい、研究室での先輩や先生のサポートが充実しているのだと実感しています。

今年は研究室で使用するクラウドサービスの管理を行う「運営担当」を務めています。卒業生も含めた先輩方からは、ビジネスマナーも教わっています。そういった仕事に役立つ経験ができたことも、研究室で得ることができた大きな財産です。「成長したい」という人は、ぜひ私たちの研究室をのぞいてみてください。

ゼミの様子

アプリ開発の力を養い、学外で開催されるハッカソンやコンテストに挑戦する学生も多い。

2週間に一度、研究室全体でミーティングを行い、研究の方向性やプログラムなどの構築状況をディスカッションしている。

指導教員 小野 景子 准教授

同志社大学大学院工学研究科博士課程修了。同志社大学研究開発推進機構省エネルギー照明システム研究センター特定任用研究員(助教)などを経て2020年より現職。主な研究分野は知能ロボティクス、ソフトコンピューティング、知能情報学。

このページに関するお問い合わせ

大学・部署名 同志社大学 入学センター入学課
Tel 075-251-3210
E-mail ji-nyugk@mail.doshisha.ac.jp

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