<入試科目の掲載について>
入試科目情報は、全学部・方式の入試科目が公表された大学より順次掲載しています。

私立

とうきょうこうか

東京工科大学

東京工科大学大学からのお知らせ ゼミ研究室紹介

掲載している内容は、2023年9月時点のものです

コンピュータサイエンス学部 社会情報専攻(2024年4月新設)
サービスシステムデザイン研究室

サービスシステムデザイン研究室の1枚!

これはどんなアプリですか?

学生が開発したもので、多摩地域の魅力と人を“つなげる”=「たまこねくしょん」というアプリです。

どんな機能があるのでしょう?

ユーザがご当地グルメや自然などの写真をアップし、共有できる仕組みになっています。このようにICTの技術は、地域活性化にもつながって…

日進月歩のICTを駆使して、
社会に役立つアイデアをカタチにする

研究テーマ

ICTを使って実現できるサービスの在り方を模索する

ICTを使って様々な価値創造や社会貢献を行うことを目的として、2024年に新設されるコンピュータサイエンス学部の社会情報専攻。そのベクトルで研究活動をしているのが、細野繁先生が率いるサービスシステムデザイン研究室だ。

研究対象は、ICTによって実現されるサービスの在り方だと細野先生は説明する。「例えば、インターネットを通じたLINEなどのSNS、ビジネス寄りではクラウドといった情報システムのサービスなどが挙げられます。これらは、すべてバックグラウンドに最新のICTが必ず関わっています。つまり、最新のICTが導入されることで初めて可能になるサービスを対象に研究しています」

ICTの進化は日進月歩であり、時代が進むにつれ大きく変わっているのが現状だ。その進化に合わせて、どういうサービスの作り方をしたら良いか、サービスを作るための仕組み、いわば道具を作るための研究を行っている。この研究室のモットーは「アイデアをカタチに」。アイデアをカタチにすることは、実はそう簡単なことではない。行き当たりばったりで作っても、良いモノ、正しいモノはなかなかできない。そこで発想したアイデアをいかにきちんとカタチにするかという部分を、いくつかのフェーズに沿って学びながら研究を進めている。

研究テーマ

システム開発のフェーズを意識してプロジェクトに取り組む

システム開発のV字モデル

サービスシステムデザイン研究室では、システム開発の全体の流れを把握して分析することを重視している。その一例として細野先生が示してくれたのが、システム開発のV字モデルの模式図だ。「V字の左上は、どういうサービスを作るかを分析するフェーズ(Observation)、その次はアイデアを考えて(Ideation)、それをコンセプトとして設計するフェーズ(Conceptual design)。さらに、その次は具体的なモノに落とし込んでいきます(Detailed design)。そして、最終的にそれを実装して(Implementation)、どんどん組み上げていきます」

このように、全体の分析を行ったうえで、アイデアを出し、コンセプトをデザインし、システム開発に着手するというように、開発のフェーズを意識した取り組みを行っている。

例えば、研究室で取り組む「サービスの企画支援」のプロジェクトは、V字モデルの左上にある、アイデアを発想する部分に相当する。企画を考えるときの支援ツールとして、発想部分をICTで手助けしようという取り組みだ。「ブレインストーミングにおいて、アイデア出しのために貼った付箋のメモや発話した音声などをテキスト変換し、データベースとして蓄積。ブレストがうまく進むような情報をスマートスピーカーで発話させるという“AIワークショップシステム”の開発に取り組んでいます」と、細野先生は説明する。

学びの工夫

ICTの進歩を捉え、生かすための手法を学ぶ

一方で、アイデアやコンセプト構築の次の段階となる、開発プロセスに関するプロジェクトが、「サービスプロダクション」だ。「ソフトウェアやアプリケーションの開発は大きく変化してきています。ICTのインフラが変わることで、ソフトウェアやアプリケーションの作り方も変わってくるのです。ですので、コンセプトのところは押さえつつ、新しい技術や機器が出てきたときに、それをどう生産プロセスに取り込んでいくかが重要になります。この研究室では、サービスのアーキテクチャや詳細部分のモデル群をパターン化し、それらを横串にして開発プロセスとして構造化。別の開発にも再利用できるようにしようと取り組んでいます」と、細野先生は語る。ソフトウェアにカスタマイズ可能な自由度を持たせる、ソフトウェアプロダクトラインという考え方に基づく取り組みだ。

また、web3.0の到来を見越し、ソフトウェアやアプリケーション機能を連携して、ユーザ主導のサービスを提供するような仕組みの構築にも力を入れている。「トラスト・ビルディング(Trust Building)」と呼ぶこの取り組みでは、ユーザ自身がID を手元で管理し、都合に合わせてサービス提供者を自由に選択できる。例えば、宅配業者を依頼する場合、現状では運ぶ荷物や場所を考えてユーザが自ら宅配業者を選択して依頼する。しかしweb3.0のサービスでは、条件に合わせ自動的に最適の配送業者を選択して依頼できるような、ユーザ主導型サービスが可能になる。このような将来を見据えて、「地域での新たな交流とユーザ体験を促すアプリ開発」へ応用し、実践を積み重ねている。

このほかにも、「次世代設計教育」という、AIなどの最先端インフラでシステムを設計する教育方法を考えるプロジェクトなど、サービスシステム研究室ではICTを活用した様々なプロジェクトを手がけている。

ICTの技術開発は、加速度的な進化過程の真っただ中だ。四半世紀前は、今のように誰もがインターネットを使っていなかったし、スマートフォンもなかった。5年前ですら、SNSの利用頻度や役割など、現在と比べれば大きな差がある。「何ができて何ができないかという技術制約は、去年と今年と来年とでは刻々と変わっていきます。そこをうまく捉えないとICTで実現するサービスは作れないのです。設計の仕方、そのときの技術制約の捉え方や工夫の仕方といった“型”を大学で学んでほしいと思っています」と、細野先生は学びの必要性を説いてくれた。

研究室の取り組み例

研究室数 27

ビジネスシステム研究室
高尾山のルート案内や子育て情報アプリなど、地域が抱える課題をICTで解決するプロジェクトに取り組む。
データアナリティクス研究室
医療関連のビッグデータと、機械学習や統計解析の手法を用いて、疾病リスクを予測するモデルの制作や、疾病の因果関係を推論する。
複雑系データサイエンス研究室
経済の動向や企業の売上、消費者の行動などのデータを分析。その分析をもとに、金融市場がどう変化するのかを予測する、データサイエンス・機械学習を活用したモデルを構築する。
オペレーションマネジメント研究室
業務改革やDXをキーワードに、店舗でのスタッフの動線を可視化・分析して無駄な動きを改良し、より効率的なスタッフ配置やタスクの順序について研究する。
指導教員 細野 繁 教授

博士(工学)。横浜国立大学大学院工学研究科博士前期課程修了後、日本電気株式会社を経て、現職。東京都立大学大学院システムデザイン研究科博士後期課程修了、客員研究員。

このページに関するお問い合わせ

大学・部署名 東京工科大学 広報課
Tel 0120-444-903
E-mail pr@stf.teu.ac.jp

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